かめおライダー
自分が仮面ライダーにハマったのは玩具からだ。
小学校低学年時にリアルタイムで放送されていたのは
アギト、龍騎、555辺りである。
平成初期ライダー特有の主人公が背負った業の深さを前面に
押し出したシリアスなシナリオがどうにも肌に合わず、
コミカルな要素がふんだんに散りばめられている戦隊モノを
当時の自分は好んで見ていた。
(後に知ったことだが、そのときハマっていたカーレンジャーは
ギャグ特撮としてそれなりに評価を得ていたらしい。)
また特撮といえばプロレスごっこにフィーチャーしやすい
ウルトラマンのほうが夏休みの再放送でだらだら見れたことも
あり、馴染みがあった。
だから仮面ライダーにハマったのはここ2年くらいの話なのである。
物質主義のポップス野郎なので、玩具は元々好きだったが可動型フィギュアには微塵興味もなかった。しかしライダーに関しては自分が触ってきたフィギュアの記憶から数段クオリティが進化しており、その魅力に興味を持ち、作品もオマケ感覚で見てみよう、となったのがキッカケだ。
ラノベアニメの半ばテンプレ化したシナリオに辟易しかけていた
自分にとっては中々新鮮味があり、勢いで見始めたのもあり、50話近い長編もそこまで苦にはならなかった。(いや、苦なものもあった。)
特撮に限らず自分が好きな脚本における必要要素は以下3点である。
・主人公に共感出来ること
・ギャグ要素があること(制作側の意図と関係しなくても可)
・広げた風呂敷を違和感なく無駄なく最終話で畳むこと
一番好きな「仮面ライダー剣」を焦点に当て、上記3点をより
噛み砕いていくこととする。
・主人公に共感できること
こんなの当たり前である。
語るまでもないが、意外と群像劇としてサブが光る名作というのも
近年では多く、そこまで重要視される要素ではなくなってきている。
主人公は基本的に出番が最も多く、目につくことが多いので共感できないキャラを中心にされると、私の本能で視点を別のキャラに移してしまい、この作業の煩わしさに疲れてしまうのである。
仮面ライダー剣の主人公は、この点においてあまりにも短絡的で
考えなしに行動する糖質だったが、その他キャラがそれ以上に
クルクルパーだったので消去法的に結果オーライである(暴論)。
もちろん初期のアングラな雰囲気を出す上で、欠かせなかった演出
であるため、全部見終わった今では全員好きである。
・ギャグ要素があること
これは自分が笑えれば、仮に制作側が意図していないシリアスな笑いであってもOK。剣のキャストの圧倒的な滑舌、及び字幕芸とシーンから大きく浮いている感情表現が最初に浮かぶだろうが、別にアレが好きなわけではない。もずく湯に浸かるダディは好き。
演技は上手いほうがイイに決まってるだルルォ!?
・広げた風呂敷を違和感なく無駄なく最終話で畳むこと
基本これが全てである。
これが良ければ上記2点などどうでもいい。
逆に言えば途中どれだけ見どころがあって、通好みのテクニカルな
演出があろうと、このタスクを完遂しないシナリオは死んでも好きになれないのである。
剣はシナリオ50話というハードルの高さを、見事に視聴者の感情の
ボルテージをコントロールした上で、綺麗に1本繋がった状態で完結させたのである。いらないと感じさせる回がなかった。
その他、派手なエフェクトを多用しない泥臭い戦闘シーンも特撮の魅力を引き立てていたように感じた。といっても自分はこの領域に関して映像の知識に浅いので、あくまで個人の主観ではあるが。
絶妙なかっこよさだ~、これで変身シーンは奇声を上げて
畳みに突っ込むだけなのだから尚のことよいのである。
まぁ剣以外の平成初期ライダーも、ある程度メッセージ性があり
ハードな世界観を押し出した面白い作品は結構あって、アニメ視聴の体力が衰退してきた自分にとっては中々入り込みやすいのであった。
とはいえ、24歳になった今でもこれらのライダーがガキんちょをメインターゲットとして制作された映像作品だといわれると凄まじい違和感があるな。攻めすぎ。
平成後期ライダーはあまり見れていないので、おススメがあったら
おしえてください。あんまり下手に出ても言いたいことは周囲を気にせずいうタイプなのでご注意ください。
むしろツイッタでそんなこと気にしだしたら病気だよ。
もう少し外に出なさい。
アマゾンズは面白かったです。
お
し
り